フード・マイレージとは
フード・マイレージとは、「食料の総輸送量・距離」によって、食料の輸入が地球環境に与える負荷を把握する概念のことです。
単純には食料の輸送量に輸送距離を掛け合わせた指標を用いて、フード・マイレージを定量化します。
これは、1990年代から英国で行われている「Food Miles(フードマイルズ)運動」を基にした概念で、「生産地から食卓までの距離が短い食料を食べた方が輸送に伴う環境への負荷が少ないであろう」という仮説を前提として考え出されたものです。
フード・マイレージ指標の特色
フード・マイレージを指標化することによって下記のメリットがあると考えられています。
・ 食の安定供給、安全性の確保(トレーサビリティ)
・ 「食」と「農」の間の距離の計測
・ 食料の輸入が地球環境に与える負荷の把握
しかし、フード・マイレージの計算には、トラック、鉄道、船舶等の輸送手段によるCO2排出量の違いが反映されていないことや、輸送面に限定された指標であり、施設園芸等の生産や加工、消費、廃棄面での環境負荷は考慮されていない点に留意する必要があります。
参考サイト:環境省HP 環境保全に向けた食料分野での取組